no.1 出産・最初にかけた言葉のあれこれ

今年の2月。初めての出産を経験しました。

出産のご経験がある人なら自分もと思うことがあると思います。

最初になんて声をかけましたか?

分娩台の上、お腹の上にドンっと乗せられた息子を見て。

「偉かったね。」

私はそう声をかけていました。

 

これが私の今後の子育ての象徴だったのです。

 

 

なぜその言葉が出たのか

産まれたのは3702gのビックベイビー。

私は産後、そのまま手術室へ運ばれるほどの難産になってしまいました。

 

長時間の出産は私と付き添いの夫の体力だけでなく、お腹の中の息子の力もどんどん奪っていきました。

早くお腹の中から出てもらわなければ危ない。

陣痛促進剤が投与されました。

それでもなかなか産まれなかった息子。

あまりの痛みに体に力を入れてしまった私に助産師さんが。

「そんなに体に力を入れたら赤ちゃん苦しいよ。」

と優しく諭してくれました。

その時、頑張っているのは…辛いのは息子もなんだと知りました。

 

そしてやっと生まれた息子。

きっと私の「偉かったね。」の一言は。

あんな辛い思いをしながらも生まれてきてくれた息子に対する感謝の一言だったのです。

 

ajisaiの育児は常に「偉かったね。」

それからひたすら泣く息子との生活が始まりました。

朝も夜もない新生児育児。

授乳も寝かしつけも大変ですよね。

 

気づくと私は

おっぱいを飲み終わった息子に、泣き叫んでやっと寝た息子に、おしっこやウンチをいっぱいした息子に…

「偉かったね。」

と声をかけていました。

 

最初は戸惑いました。

顔を真っ赤にして爆音で泣き叫ぶ息子の姿は衝撃です。

でもこの子はこの辛さを乗り越えようと頑張って泣いるんじゃないだろうか。

そう思えるようになったのです。

 

どの育児書を読んでも母親ができることは限られてました。

おっぱいを与えおむつを替えて抱っこする事くらいです。

息子も一人の人間。最後は本人が頑張るしかないんだと気づきました。

そんな息子にあと一つできることは

一生懸命頑張る息子のそばに居続けて

「偉かったね。」

そう最後に言葉をかけてあげることでした。

 

今日も息子は私が離れると泣き叫び、おっぱいをたくさん飲み、離乳食を一時間かけて食べ、おもちゃでいっぱい遊び、起きては泣き、そして泣きながら寝ました。

「偉かったね。今日もいっぱい頑張ったね。」

 

あなたの言葉は?

出産経験者の皆様はいったい最初にどんな言葉をかけましたか?

 

過酷な状況でとっさに出た一言…

 「可愛い!」と声をかけた人はきっといろいろな子供の可愛さを見つけだす力があるのでしょう。

「嬉しい!」とほほ笑んだ人は子供と喜びを見つけ合うことができるのでしょう。

「辛かった!」と叫んだ人はきっと痛みを理解してあげることができるのでしょう。

「終わったー!」とつぶやいた人は何事にも乗り越える強さを持っているのでしょう。

 

きっとあの極限で発せられたとっさの一言は、あなたの母親としての一番の魅力を物語っているのでしょう。